BtoBの電気工事会社がホームページで新規開拓できる?コーポレートサイト診断
BtoBの電気工事会社がホームページで新規開拓できる?コーポレートサイト診断

BtoBの電気工事会社がホームページで新規開拓できる?コーポレートサイト診断

[カテゴリ] サポート・コンサルティング事例
[更新日] 2020/1/10

電気工事会社のコーポレートサイトを診断させていただきました

ご相談者様情報

ご相談者 ミナト電気工事株式会社(ご許可をいただいて掲載しています)

ウェブサイト ミナト電気工事株式会社


お使いのSNS
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業種・お仕事内容
建設業における電気工事業務全般。 官公庁の入札物件から雑工事、ゼネコンからの案件ではマンション・保育園・病院施設等の新築及び改装物件の電気工事。現場の施工管理が主な業務。 1級電気工事施工管理技士及び1種の電気工事士が必要な、高圧改修・受変電設備や発電機設備の新設や改修の仕事も可能。 

 困っていること・相談したいこと
web集客ができていない。 また維持管理もできていない。 SNSも含めて、うまく運営できていないのが現状。

いちばん売りたいサービス・商品とその理由
高い工事品質。 70年の歴史のある電気工事店なのでノウハウは持っており、 他社との差別化は図れると感じているが、それを上手く利用する手立てがない

 

BtoBの工事会社がホームページから新規顧客を取れるのか

企業内の人
そもそも、当社のようなBtoBの工事会社がインターネットで新規顧客を取れるの?

というご質問をいただきました。

実際、建設会社は決まった工事会社に発注をかけるのが通常であり、工事会社をインターネットで検索して探す、ということはほとんどないと思われます。

普段付き合いのある業者が何らかの理由で対応できないとか、新規参入で電気工事をする会社を知らないとか、あり得ない訳ではありませんが、レアケースでしょう。

では、このような業種の場合にホームページは新規開拓の役には立たないのでしょうか。
 
まねきねこ
実は、取引先が固定されている業種や、官公庁などからの仕事を請負っている業種の場合、新規開拓におけるホームページの役割は「営業さんのクロージングのサポート」になることが多いんです。

取引先が固定されている業種や、官公庁などからの仕事を請負っている業種のホームページは、インターネットで新規の取引先として探してもらうためにあるのではありません。
 
まねきねこ
名刺を交換したり、パンフレットを渡されたり、何らかのきっかけで取引先の候補として挙がったときに、新規の取引先として信頼できる会社かどうかということを確認するために、ホームページは必ず見られているのです




ホームページが立派だからと言って、必ずその会社が立派だとは限りませんが、 昔に作ったまま放置してあるようなホームページや、「最新のお知らせ」が数年前に止まっているような会社は、そこで信用を落とすことになります。
 
まねきねこ
ホームページが古いままだったり、メンテナンスできていなかったりすると、新しい技術に付いていけていない、一度始めた仕事を継続できない、メンテナンスできない、というようなマイナスの印象を与える可能性があります。

消極的な理由ではありますが、企業のホームページは「最低限整備しておく事項」だという認識を持っていただく必要があると思います。

また、紙のパンフレットには紙面に限りがありますが、ホームページにはスペースに限りがありません。お客さまに見ていただきたい情報をいくらでも詰め込むことができますので、自社の魅力を余すところなく掲載していただければと思います。

新規のお客さまが特にチェックするのは、会社案内と事例です。これらのページに厚みを持たせることで、会社をより魅力的に見せることができます。

また、一つの取引がきっかけになったとしても、ホームページに記載されている他の事業を見て、さらに取引の内容が広がっていくということもあるので、事業の内容をしっかりと入れるようにしたいところです。


Facebookも活用できていないが、やる必要があるか

Facebookページもお持ちでしたが、更新が止まっていました。

Facebookを活用することでターゲット顧客に届くのなら頑張る必要があるのですが、

どんな顧客にどうやって届けるかという戦略がない状態で頑張っても効果が見込めないこと、また、おそらく顧客企業もインターネットと親和性が低い業界だと考えられるので、無理に頑張る必要がないだろうということをお伝えしました。

(上手にSNSを活用されている同業企業もありますが、難易度は高いです。)

中途半端に放置するくらいなら削除するか、消さない場合は会社のサービス案内のみを投稿し、後は会社のホームページへの誘導文を記載しておくと良いでしょう、とアドバイスをさせていただきました。
 

強みが分からない、どう書いたらいいのか分からない

以前のホームページでは「医療機関専門」と記載していたそうですが、実際には医療機関以外の工事も多数請負っており、それだけが強みではないことから「医療機関専門」の表記を無くしたとのこと。
そうなってしまうと、いったい自社の強みとしてどのように書けばいいのかが分からなくなってしまったそうです。 自社の強みが何なのか分からないというのは、意外と多いお悩みです。
 
企業内の人
私たちは真面目に当たり前のことをちゃんとやっているだけだから、特にすごいことなんかないんですよね~
そのように思っておられ、ご自身の強みに気が付いていないことが多いのです。

私が電気工事のことを全く知りませんので具体的なお話まではできませんでしたが、技術的なこと、サービス的なこと、手続きの面などでお客さまが、
 
狸
お宅がこれをやってくれるからとても助かってますよ~

と言ってくれていることがあれば、それが強みであることが多いとお伝えしました。

また、「自分たちは当然やるべきだと思って、あたりまえにちゃんとやっているが、他社は結構できていない」もしそのようなことがあれば、それは、間違いなくその企業の強みです。

ミナト電気工事様の場合、職人会社ではなく番頭会社(施工管理・マネージメント業務を行う会社)ということでしたので、自社で職人を抱えてその範囲だけで仕事をする企業に比べ、多彩なニーズにも柔軟に応えることができるということが強みになり得るのでは、とも助言させていただきました。
 

Googleで検索すると、別の会社が大きく出てくる

社名で検索すると、検索結果に漢字が一字違いの別の会社の名前と地図が出てくるとのこと。 これはGoogleマイビジネスの設定をしていないからでしょう。 Googleマイビジネス(参考)



Googleマイビジネスというのは、Googleのサービスで、ネット上のいろいろな情報をGoogleが勝手に拾い出し、勝手に地図を載せているサービスなのですが、「あなたはこのビジネスのオーナーですか?」というリンクから自社を登録すれば、ちゃんと存在が認められた情報として検索結果に表示されるようになります。

現在出てくる似た名前の会社はマイビジネスに登録しており、ミナト電気工事株式会社さんは登録していなかったため、存在が確実で似た名前の他社が表示されてしまっていると思われます。 こちらは早急にご登録されることをおすすめしました。
 

現状のホームページの改善すべき点は?

基本的には必要な情報も入っており、派手さはないですがきっちり作られているホームページです。ただ、2点、気になるところがありましたのでお伝えしました。

【1】「事業案内」のページが施工事例になっている。

現状では、「事業案内」のページが施工事例になっています。
 
企業内の人
施工事例を見れば、どのような事業をしているかが分かるのでは?

ということで、事業案内のページに施工事例を入れられたとのことでしたが、ページに訪れたお客さまが何を期待して「事業案内」のページを見るかと言うと、
 
お客さま
この会社は自分の頼みたい工事を事業としてやっているのだろうか

ということ。

ですので、できれば、 電気設備工事 ・○○工事 ・○○○○工事 というように、工事可能な内容について、少し詳しく記載する必要があります。

工事可能な内容をを詳しく書いておけば、最初のヒアリングでお聞きしていた、 「1級電気工事施工管理技士及び1種の電気工事士が必要な、高圧改修・受変電設備や発電機設備の新設や改修の仕事も可能」であると伝わります。(これも強みの1つではないでしょうか?)

また、ミナト電気工事さんは、基本的には大型施設やマンションなど、1棟単位のお仕事をメインとされているそうなのですが、インターネットなどで調べた一般の方が、間違えて自宅のテレビ配線の工事などを依頼してくることが時々あるそうです。 (しかも、無下にお断りすることなく、ちゃんと対応されるそうです。優しい…)

具体的な工事内容を記載しておけば、「これは一般住宅向けの工事業者ではなさそうだな」ということが伝わるので、そのように「合わない」ご依頼も来なくなるのではないかと思います。

現在「事業案内」に入っている施工事例は、別途「施工事例」のページを作り、「どんな工事をしているのかな」と思ったお客さまにみていただけるように、今後も追加していただけるといいと思います。

【2】採用情報が「工事中」となっている。


「工事中」の表記は、「まだ出来上がっていません」という意味です。
作りかけのまま放置している印象を与えます。 現在募集をしていないのであれば、 「現在は募集しておりません」 と表記していただいたほうがいいことをお伝えしました。

募集していない時は、採用情報ページを削除したほうがよいのかどうか、ということについては、どちらでも構わないのですが、「採用情報」があるということは、新たに人を雇う体力がある企業だという印象を与える場合がありますので、BtoB企業などで、信頼感のある会社イメージを作る意味で置いていてもいいのではないかと思います。
 

年末のお忙しい時期に、ウェブを担当される2名の社員さんとお話をさせていただきました。

ホームページは業者任せではなくご自身で構築されたとのこと。十分立派なものをお作りだと思います。

「ホームページは、今すぐに困っているわけではないからどうしても後回しになる」とのこと、よくわかります。
できれば月に何度かだけでもホームページについて考えるお時間を作っていただき、より信頼感のあるサイトに仕上げていっていただければと思います。


お付き合いいただいた60分のお時間と、社名記載でのレポートのご許可をいただきましたことに心から感謝いたします。 どうもありがとうございました。
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